課長職は受難な時代?
先日、弊社の会長より東レ経営研究所の佐々木常夫氏の本を読んでみたらと手渡され早速読んで
みました。
佐々木氏は、東レで39歳で課長職になった年に奥様が病倒れ自閉症のお子様を含む3人の世話を
するために定時で帰ることを余儀なくされたにも関わらず課長職を全うした人物です。
佐々木氏曰く、課長職は超多忙で「課長職の本質」を一刻も早く掴まなければ、仕事も家族もともに
倒れてしまう状況でしたが、試行錯誤しながら、「上司力」とマネジメント・スキルを磨きあげ今日に
至っています。
その後、部長・取締役・社長に就任し、今では奥様も完治され、幸せな家庭生活を送っています。
昨今も、某新聞を読んでいとある銀行員の記事が出ており40歳で激務で自殺した記事が
出ておりました。
おそらく銀行員で40歳になると、課長職に該当する年であったと推測されます。
その銀行員の記事を読んでみると、毎晩午前2時3時まで仕事をし、休みも月に2回ほどしかなかったと
書かれていました。自殺する直前に、妻の「いってらっしゃい」の一言にも無言で会社に
向かい、その後、帰らぬ人になったと書かれており課長職など中間管理職の難しさを問われる記事です。
佐々木氏は、成功する管理職はプレーイングマネージャーにはなるなと強く唱えています。
部下に任すことが出来なければ、上記の記事のように自分を苦しめてしまうだけで、やりがいも得ることは
出来ません。部下を信頼して任せることができるように努めるのが必要だと言われています。
部下に任すよりも自分でやった方が良い・部下に任せては業績が上がらないのではと推測するので
はなく、まずは、部下との信頼関係を構築し部下の仕事が成功へと導けるように努めるのが上司の
役割だということを強く認識した本でした。
仕事も家庭も順調でないと、人生が幸せだったとは言えません。
この本を読んで、自分に足りないものを感じ改善すべき点を改めて認識する本でした。
中 田