実り(みのり)の秋
職場の教養10月号より
秋は実りの季節です。その昔、日本は瑞穂の国といい、稲作を中心に栄えてきました。
春に蒔かれた籾は苗床で成長し、田植えによって広々とした水田に移植され、梅雨の雨や夏の
強い日差しを受けて伸び栄え、やがて秋に実るのです。
米作りは、八十八もの手間がかけられた事から、「八」「十」「八」を組み合わせた文字が「米」に
なったという説もあります。
戦後の食料難時代に生まれたAさんは、稲作農家に育ちながら、米を思う存分に食べさせて
もらえませんでした。当時の農家は「米は売るの物」で、自らはサツマイモや麦を混ぜて食べ、
米は必要最小限の脇役でした。
Aさんが小学生だった時、学校で食べた弁当箱を持ち帰り台所に置いたところ、洗い始めた
母親に「ご飯が一粒残っている!」と、大変しかられました。
それからは外食も駅弁のご飯も食べ、今も習慣にになっているとのことです。
米に限らず、野菜、果物などすべての食べ物には命があります。その命を頂く人間が
「いただきます」と感謝して食べるのは当然の行為でしょう。
私も小さいころから、米粒を残すなと育てられました。親から指摘されたときは気をつけますが
指摘されなければ忘れることがあります。
親から指摘されて気をつけるのではなく、「感謝」の気持ちを持って接すれば同様なことは
なくなるはずです。これはお米以外にもいえ、五体満足に生きていることや仕事ができる事に
感謝すると必ず良い結果が生まれると思います。
みのりの秋を向かえ、弊社でも更なる飛躍が出来るよう「感謝」の気持ちを持って
頑張りたいと思います。
みのり商会 中田 吉行