慣れにご用心
職場の教養 8月号より
M氏が自動車を運転中、T字路で右折をしようと交差点に指しかかったときのことです。
右折する方向に、自動車教習所の車が停車線で止まっていました。
M氏は、(右折する方向の車が止まっているのだから、直進は青だろう)と思い込み、
前方の信号を確認せずに勢いよく交差点に入ろうとしたところ、後方の車がけたたましく
クラクションを鳴らしてきたのです。ハッとして前方をみたところ信号が赤であることに
気づき、急ブレーキをかけて事故を免れました。
自動車の運転も仕事も慣れない時は緊張感があり、慎重になります。
慣れてくると、これくらいなら大丈夫と、つい油断して失敗することがあります。
鎌倉末期の歌人・吉田兼好は「徒然草」「の百九段「巧妙の木登りといひし」の中で、
「あやまちは、やすきところになりて、必ず仕ることに候」と述べています。
これは、ケガというものは、決まって安全なところに来たときに起こるものだという意味です。
「慣れは気が緩みやすくケガをしやすいので気をつけろ」という戒めです。
日々の業務にこそ「油断大敵」と気を引き締めていきたいものです。
この文を読んでの感想ですが、初心忘れべからずという諺があるように
日々の仕事に慢心せず緊張感を持ってすることが大切だと思います。
私たちの仕事は失敗が許されない仕事です。 仕事への心構えも
見つめ直して頑張ります。
中 田