不動産の豆知識

コラム

不動産投資の重要な指標「利回り」を理解しよう!

本日は不動産投資でよく使う利回りの例をご紹介いたします。
この「利回り」の数値が高いほど利益が得られる物件ということになりますが、それぞれ計算方法や使用する数字の意味が異なるため、同じ物件でも状況によって違う結果になるので注意が必要です。

●想定利回り・・・募集前の新築アパートやマンションでの満室稼働を想定した利回り

想定利回り(%)=満室時の年間家賃収入÷物件価格×100

【例】家賃:10万円(年間120万円)、戸数:10戸、物件価格:8,000万円の場合

想定利回り:120万円×10戸÷8,000万円×100=15%

想定利回りの計算に用いる家賃は、あくまで周辺相場を参考にした想定値です。また、実際の運用では必ずしも満室になるとは限りません。想定利回りだけで購入を決めることのないよう注意してください。

●表面利回り(グロス利回り)・・・実際の家賃収入から算出する利回り

表面利回り(%)=年間家賃収入÷物件価格×100

【例】家賃:10万円(年間120万円)、戸数:1戸、物件価格:3,000万円

表面利回り:120万円×1戸÷3,000万円×100=4%

表面利回りは稼働中の家賃で計算するため、想定利回りよりも現実的な数値が確認できます。ただし、一棟アパートなどでは空室分の家賃も含めて計算されるので、実態よりも高利回りになることがあります。

●NOI(Net Operating Income)利回り(実質利回り、ネット利回り)・・・家賃収入から経費を差し引いて算出する利回り

NOI利回り(%)={満室時の年間家賃収入×(1-空室率)-年間諸経費}÷(物件価格+購入時諸経費)×100

【例】家賃:10万円、戸数:10戸(うち2戸が空室)、満室時の年間家賃収入:1,200万円、年間諸経費:180万円、物件価格:8,000万円、購入時諸経費:400万円

NOI利回り:{1,200万円×(1-0.2)-180万円}÷(8,000万円+400万円)×100=9.28%

計算には実際の数値を用いるため、家賃や経費が確定しない新築物件ではNOI利回りを正確に求めることができません。購入前の中古物件については事例からある程度の予測は立てられますが、正確に計算できるのは運用開始後になります。想定利回りや表面利回りと比較すると、NOI利回りの算出には手間がかかりますが、収支の実態を把握するために欠かせない指標です。

※年間諸経費とは税金(固定資産税、都市計画税)、管理費(物件管理や家賃回収などの委託費を含む)、保険料(火災保険、地震保険など)、退去時の原状回復費用、入居者募集費用(宣伝広告費、仲介手数料など)など。
※購入時諸経費とは不動産取得税、仲介手数料、登記費用など。

いかがでしたか?
不動産投資を行うときの重要な指標となる「利回り」にも様々な考え方があることがお判りいただけたと思います。
ご自身の投資スタイルや検討の段階に合わせて、最適な指標を使って判断するようにいたしましょう。
また、利回りをより正確な数字に近づけるためには、不動産物件に対する正しい数字(相場)が必要不可欠です。
みのり商会は昭和54年の創業から松山市を中心としたエリアに特化して不動産を取り扱っております。
皆さまの資産運用が笑顔あふれる物でありますように、私どもみのり商会がお手伝いさせていただきます。