不動産の豆知識

コラム

空き家を売却する際に利用できる特例について解説します!

空き家を売却する方にぜひ知っていただきたいのが3000万円控除という特例です。
これは節税効果が大きく、対象となるなら使わないとかなりの損です。
そこで、3000万円控除とは何か、対象の条件について紹介します。

 

 

 

 

 

□3000万円控除とは

3000万円控除とは譲渡所得から3000万円を控除してくれる制度です。
譲渡所得は譲渡価額から取得費や譲渡費用を引いたものです。

譲渡所得は平均して3000万円前後のため、節税対策でかなりの効果が期待できます。
空き家を売るつもりの方は売却前に条件に当てはまるか必ず確認しておきましょう。

□3000万円控除を受ける条件とは

ここでは、3000万円控除の対象になる条件を3つ紹介します。

1つ目は、1人暮らしであることです。
これはこの特例がそもそも空き家を無くすことが目的のためです。
同居人がいなかった場合、被相続人が住んでいた空き家とその敷地を相続したものが、その利益から3000万円の控除が適用となります。


2つ目は、昭和56年5月31日以前に建てられたことです。
つまり、これ以前に建てられており、被相続人が居住として利用していたことが前提です。
区分所有建築物は対象外で、更地にして土地を売るか、耐震基準を満たすようリフォームしてから受け渡す必要があります。
もちろん、耐震基準を満たしていれば問題ありません。


3つ目は、相続から譲渡まで空き家であることです。
相続後に、家や土地を事業や貸付、居住のために差し出した場合はこの特例の対象外です。
つまり、あくまで相続から受け渡しまで空き家であることが条件です。
これを証明するため、所在市区町村に応じて売買契約書の写しや電気、ガスの閉栓証明書などを提出して、被相続人居住用家屋等確認書の交付を受け、確定申告に添付する必要があります。

また、平成31年4月1日以後から老人ホームの入居者も適用となります。
平成31年度の税制改正で、条件を満たせば、相続が始まる前までその被相続人の居住のために使用されていたとして認められます。

条件とは以下の2つです。
1つ目は、被相続人が老人ホームなどに入った時点で、介護保険法で定められた要介護認定などを受けており、相続が始まるまでずっと老人ホームにいたことです。
2つ目は、被相続人が老人ホームなどに入った時点から相続が始まるまで、家屋がその者によってある程度の使用がされ、事業や貸付、他の者の居住として利用されていなかったことです。

□まとめ

3000万円控除とは何か、対象の条件について解説しました。
この特例について知っているかいないかでは税金面で大きく差が出るでしょう。
この記事を読んで活用できるかを確認してみてください。


※2021年1月28日時点での情報です。内容が変更になる可能性がございますのでご了承ください。